2016年の音楽まとめ

もう去年になってしまいましたがiTunesせんせいの力をお借りして、2016年に聞いた音楽のふりかえりをしたいと思います。

柴田聡子『いじわる全集』

音がいい。声がいい。フォークとジャズ?の合いの子の絶妙なコード感。

いじわる全集

いじわる全集

星野源『YELLOW DANCER』

さいこー。

YELLOW DANCER (通常盤)

YELLOW DANCER (通常盤)

松任谷由実『昨晩お会いしましょう』

ユーミンワークスを追っていました。まだ聞き込みが足りないので今年も継続したい。

昨晩お会いしましょう

昨晩お会いしましょう

2016年のトピックとしては、マッシュアップをつくってみたこと。バズったりはしなかったけどそれなりに反響があってうれしかった。下半期はマッシュアップ制作のために音楽を聴いてるかんじだったので、今年はゆっくり噛みしめながら音楽を聴きたいです。

2015年の音楽まとめ

2015年に聞いた音楽のまとめを今やります。

例のごとくiTunesせんせいの力をお借りして、2015年にリッピングした曲のリストから選びます。

Base Ball Bear『C2』

 2015年といえばこの一枚。まず音がわたし好みで、隙間のある仕上がりになっています。あと、不思議な夜の歌詞は『恋人までの距離』を想起しました。他に気になったキーワードは「人間」とか。妄想だけども小出さんこのブログ見たんじゃないかと思った。

C2

C2

 

 

チームしゃちほこ「colors」

 愛おしゃもそうだったけど、小出さんの詞に適切なコンプ感が伴ってきたのを感じました。要するに洗練されてきたということですが、ちょっと感動しました。ちょー上から目線〜

 

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 きのこ帝国「ラストデイ」

ちょっと遅れてハマる。ラスト三曲の切なさたるや。

  

フェイクワールドワンダーランド

フェイクワールドワンダーランド

 

 Alicia Keys「If I Ain't Got You」

今までこの曲知らなかった。黒人女性ボーカルでこの嫌らしくないセンチ感は珍しいんじゃないかな。詳しくないけども。

 

The Diary of Alicia Keys

The Diary of Alicia Keys

 

 miwa「恋の予感」

良くてびっくりした。ドラムをちゃんと録ってるアルバムはいいアルバム。

 

 

ONENESS

ONENESS

 

 

 ここには書いてないですが、昔の名盤をたくさん借りた年でした。名作を「やっぱ名作はいいね~」と楽しむ年だったような気がします。ううむ。

 

2015年もいろいろありました。よいお年を。

個人的メモ

戸沢暢美せんせいの作品を簡単にまとめました。(ちびちび書き続けてるうちに大手ブログに先を越されてしまい、さらには書きかけですがこっそり公開することにしました)

私は戸沢せんせいの歌詞が大好きなのだけど、資料が見つからない。生前のインタビューや雑誌等での追悼企画が行われた形跡もない。どういうことだろう。近頃は彼女の作風を劣化コピーしたような歌詞が目につく。

という義憤がこの記事の発端です。歌詞集なりトリビュートアルバムなり企画してください、業界の人。

戸沢 暢美は、日本の作詞家。 1980年代中盤から女性アイドルやガールポップ系の楽曲の作詞を中心に活動。SMAP、嵐などジャニーズ関連の作詞も手がける。 2012年3月、食道癌のため死去(Wikipediaより引用)

及川眠子 on Twitter: "作詞家の戸沢暢美さんが亡くなっていたことを、昨日聞いて知った。一度もお会いしたことはなかったけど、常々とても才能のある人だと思ってた。享年52歳、私と同い年。大して才能のない自分がのうのうと生きていて、未だに「代表作は未来にある」と言い続けてる。まだ生きて書きたい。出来るならば。"





以下、わたしの好きな戸沢暢美の歌詞の一部を引用していきます。
特に好きな部分を引用しますが、よかったら歌詞全体を読んでみてください。

女性編

南野陽子「話しかけたかった」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=36277

遠くで
思うだけだった
心で時間を
止めてたの

ストーリーもの。
タイトルで全部把握できて、細部を丁寧にかつややこしくならず表現した、職人の技です。


渡辺美里「eyes」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B09697

悲しいできごとさえ
力に変えるように
言葉にしないまま
胸にためているけれど いつでも

女性視点の歌詞は前向きソングが多いような気がします。時代や渡辺さんのパーソナリティもありますが。
「固い歯ブラシの あの痛さが好き」とか「ロードショーになら ひとりでも行ける」とかもいいですね。


谷村有美「朝は朝 嘘は嘘」
http://www.uta-net.com/song/30808/

雨が降っても 朝は朝
悲しがっても 嘘は嘘
どんなさびしいサヨナラも
新しい日が 思い出にする

ばっちり決まってます。


今井美樹「American Breakfast トキメキ添え」
http://www.uta-net.com/song/60515/

冷蔵庫にしまった
別れた彼の写真
レタス 取り出すついでにね
いちばん奥に伏せたの

女性は元カレの写真を冷蔵庫にしまうんですか。


國府田マリ子「いまある勇気」
http://www.uta-net.com/song/33439/

恋は去るとき
いろんなこと がんばってと言った

かっこいい


SMAPKANSHAして
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=55603

ほんとうは愛したいだけ

さみしい。
「感謝して」ってダブルミーニングだったんですね。


林原めぐみ「あこがれ」
http://www.uta-net.com/song/24243/

ひとりきりをさびしく思うのは
ひとりじゃない夏を知っているから

陽を浴びた ためらいは
明日をさがせそう

対比は作詞の常套手段ですが、「陽を浴びたためらい」は天才すぎます。この一連が戸沢さんの詞世界全体の要約ではないでしょうか。タイトルが「あこがれ」なのも素晴らしい。

男性編


嵐「愛してるといえない」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=kt0257

こんな謎だらけの若さ
早くヤメにしたいよ

わかるー。


嵐「IROあせないで」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=kt0258

Tシャツのスソのとこ つまんでて
黙るのは Yeah 今とても本気だから

この気持ち 色あせないで
君のこと守りたいよ
切実な思いは 自分の
ひ弱さを気づかせるuu
若いことが なんか今ヤダよ

嵐「Easy Crasy Break Down」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=kt0263

So がんばる横顔が
時々たいせつすぎて発熱

感謝カンゲキ雨嵐
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=65903

毎日 a Fool 墓穴掘る Fall

ウマクなんて生きれない
それは誇り
助けてくれた君は
同じ眼をしている

男心のわかりみが半端じゃない。


嵐「君は少しも悪くない」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=kt0262

君はもう キスの最中でも
着信を待つことをやめない
誰なのって訊けないまま
僕の恋はねじれてく

衝撃の歌い出し。

愛してるのに
愛されてない
よくある話しなのに
食欲がない
眠くならない
君はたぶん少しも悪くない
カナシイダケ

(500)日のサマーじゃん、これ!(2002年の曲です)


嵐「サワレナイ」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B13395

そのココロに触れない
意識しすぎで触ることが出来ない
見えない手で触りたい
素肌じゃなく中身すべて

Yeah-oh
HiKaReTe-YuKuHoDo
Yeah-oh
SeTuNaKu-OTeAGe
Yeah-oh
HaDaKaWo-DaITeMo
Yeah-oh
MiTaSaReNaI

嵐「ナイスな心意気」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=68084

今がすべてじゃないから
あんまりムキになんなよ
ウソもつくし インチキしても
誰かを助けてる たまに

わかりにくいのは そう見せたいせい Yeah
見かけだおしより イイでしょう

こじらせ男子も書ける戸沢せんせい。


SMAP「人知れずバトル」

甘えを許して なぐさめ合う恋に逃げ込みたいけれど
なにかをつかまえなきゃ愛になれない

愛する女とそれに応えられない男、という構図。
男側の理屈をたった2行で的確にまとめています。



KinKi Kids「ふらいんぐ・ぴーぷる'99」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B06838

あっつい気持ち ブラの下で
燃えてる街角
迷う前に
君だけのスタート切れよ

「ブラの下で」!

情熱にせかされて
僕らは Flying してしまう
それはステキなこと
ちゅうちょしないで
情緒次第で
逃避しないで

ラスト二行かっこいい


織田裕二「永遠のきずな」

空を見上げて
2ミリ笑って
握手しようと君は言った
晴れ渡る日に サヨナラなんて
せつなすぎないか

最高の歌い出し!

悲しませたこと
思いつづけるだろう
つぐなえない罪だけが
けして消えない
永遠のきずな

わかるー。で、女の子のほうはとっくに次にいってるっていう。


KinKi Kids「欲望のレイン」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B09286

ひとり Pain Pain Pain 胸が痛くて
Deeply Pain ころげまわるよ
なくしそうな愛ほど
人を壊せるくらいに美しい

いつからか ウソと判るウソ
君は上手になった

いつも Rain Rain Rain 君が欲しくて
Crazy Rain ドシャ降りのMy Heart
真剣に 誰も愛せない
それは君の弱さ
愛は Pain Pain Pain 一秒ごとに
Deeply Pain 深くなるから
悪いウワサくらいじゃ
ただのさびしい男にもなれない

インターネット以前と以後では性欲の質が変わってしまったのではないかとこの歌詞を読んで思う。


SMAP「たいせつ」
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=59711

ささやかでもそれぞれに
暮しなのねと Just ホロリ
誰とも似ていたくない
ずっと前の僕じゃ
なくてよかったよ

Everythig is oh My 真実は
人の住む街角にある
たいせつさ 守り抜ける
ひとは Superman じゃない
Superman じゃない
Superman じゃないけれど

大名曲。
戸沢さんは、バブルの狂騒のあとにやって来たありふれた(けれど厳しい)日常を丁寧に見つめました。

いろいろCD借りた

ツタヤディスカスが単品レンタル0円なのでいろいろ借りてみたよ!田舎暮らしには助かるね!送料はかかるよ!



Night Hike

Night Hike

Wish List

Wish List

HARCOのセルフプロデュース3部作のうちの2枚。もう一枚は借りられなかった。


フリー・ソウル・クレイジー・ケン・バンド

フリー・ソウル・クレイジー・ケン・バンド

よい。


スーパー・ベスト

スーパー・ベスト

ジンギスカ〜ン。


My Favorite Things

My Favorite Things

かわいい。


スマイリー・スマイル

スマイリー・スマイル

ビーチボーイズ


みんなノーマル〜。そうですか〜。


TOKYO CITY RHAPSODY

TOKYO CITY RHAPSODY

CARNIVAL

CARNIVAL

深紅なる肖像

深紅なる肖像

孤独のカンパネラを鳴らせ

孤独のカンパネラを鳴らせ

エロい。


FRIENDS(初回限定盤)

FRIENDS(初回限定盤)

こてこてAOR


Love This Giant

Love This Giant

最高っス。

2014年音楽まとめ

あっというまに今年も終わりですね。
iTunes先生の力をお借りして、2014年にリッピングした中から印象に残った曲を何曲かリストアップしてみます。

Antonio Carlos Jobim 「Wave」

Wave

Wave

5月ぐらいから通うようになった喫茶店のマスターがボサノバ好きで、自分でも聞いてみるようになりました。ヘッドホンで聞くと耳がこそばゆくなるんですよね。耳元でぴちゃぴちゃ言います。やはりボサノバはスピーカーで聞きたい。

チャン・ギハと顔たち「何をそんなに驚いている」

チャン・ギハと顔たち

チャン・ギハと顔たち

イントロのギターの音色にやられる。70年代好きにはたまらないです。
「歌詞が重要なバンドなのに海外で受けるのか」と何度も言われた、とインタビューで話してました。第二外国語は韓国語だったので、いつかは理解できるようになりたい。

相対性理論「Q/P」

正しい相対性理論

正しい相対性理論

声の震える成分やドラムの残響音がたまらなく好きなんです。

阿部真央「じゃあ、何故」

素。(通常盤)

素。(通常盤)

ユイさんミワさん的なシンガーソングライターだと思って敬遠していたのですが、歌詞にハマりました。ひねくれていて面白い。
実際、高校生のころこういう心境に陥っていたときがあったので、JKのごとく「分かるー」と思ってしまった。

転校生「ほうかご」

転校生

転校生

去年から聞いているアルバムだけれど、今年もたくさん聞きました。音がすばらしい。かすれた声の成分、ピアノのペダルを踏む音、ドラムの質感、たまらないです。現在は活動休止しているんですよね。復活してほしいなー。

今年発売のアルバムにもすばらしい作品がたくさんありましたが、まだ聞き込めてないのでリストアップできず。たぶん3年後ぐらいに出てくると思う(笑)
もっと隙間のある音のアルバムがいっぱい出ればいいなと思います。
よいお年を。

昼 カキフライ
夜 いなり寿司とか

卒論の構想発表が終わってひと段落。いろいろ突っ込みがあったけれども、まああと1年かけてブラッシュアップしていきます。
ゼミが終わって先輩にいろいろ愚痴った。話しを聞いてもらう相手がいるのはありがたいことです。


作詞入門―阿久式ヒット・ソングの技法 (岩波現代文庫)

作詞入門―阿久式ヒット・ソングの技法 (岩波現代文庫)

謡曲の歌詞に興味が出てきたので読んでみた。
もともとは1972年に出版された本。尾崎紀世彦の「また逢う日まで」がヒットした少し後ぐらいらしい。
50年代60年代のポピュラーミュージックの歴史を概観できてとても勉強になる。
しかしこの頃の阿久先生自信満々である。この前に見たNHKのドラマでは、苦悩する阿久先生が主題だったけれど、それはもう10年ぐらい後のはなし。
作詞家の適性テストというのがあって、プロには100点が求められるそうなのだけど、ぼくは20点しかとれなかった。はは。


不景気の時にナンセンスソングがはやり、今年(1972年)のような騒然とした時代には、やさしさを求めようとするものなのである

要するに、“人間と何か”を書けばいいのだ。人間を何に対面させるか。社会なのか、自然なのか、運命なのか、歴史なのか、業なのか、悦楽なのか